■偶然の出会い
7月のある日、仕事へ向かう途中で、ふと道端に黒く光るものを見つけました。近づいてみると、それは立派なカブトムシ。普段ならそのまま通り過ぎてしまうところですが、その時は足が止まりました。
理由は、うちの子供が カブトムシが大好き だからです。
「きっと喜ぶだろう」と思った瞬間、自然と手が伸び、持ち帰ることを決めていました。

■飼育の始まり
家に持ち帰ってから、飼育ケースを準備し、昆虫マットやゼリーをセット。子供は目を輝かせてケースを覗き込み、「本当にカブトムシだ!」と大喜び。
その日から我が家に小さな新しい仲間が増えました。
最初は軽い気持ちで飼い始めたのですが、毎日観察しているうちに愛着が湧き、夜に活動する音さえ楽しみになっていました。
■子供と過ごす日々
特に子供にとっては忘れられない夏の思い出になったようです。毎日欠かさずケースを覗き込み、「今日は元気かな?」と声をかけたり、ゼリーを交換したり。
命あるものを育てるということを通じて、自然と責任感も芽生えていました。
■季節の移り変わり
7月に迎え入れたカブトムシは、8月の暑い盛りも元気いっぱいに活動していました。夜中になるとガサガサと音を立て、ゼリーに夢中で食らいつく姿は、夏らしい光景そのものでした。
しかし9月に入ると、少しずつ動きが落ち着いてきます。食べる量も減り、活動時間も短くなっていくのを見て、「もうすぐ寿命が近いのかな」と感じるようになりました。
📷【写真④:ケースの隅で休む姿(斜めから)】
■別れのとき
そして10月2日。ついにその時がやってきました。
3か月近く共に過ごしたカブトムシは、静かに動かなくなりました。
虫にあまり関心がなかった自分でさえも、胸にぽっかりと穴が空いたような寂しさを覚えました。子供も「ありがとう」と声をかけており、その姿に胸が熱くなりました。
■まとめ
7月に道端で出会い、約3か月を共に過ごしたカブトムシ。たった数か月の命でしたが、私たち家族に大きなものを残してくれました。
- 子供の喜ぶ顔を思い浮かべて持ち帰ったこと。
- 毎日の観察を通じて愛着が湧いていったこと。
- そしてお別れのときに感じた寂しさ。
そして、この経験は子供にとっても 命の大切さを学ぶきっかけ になりました。
小さな命にも限りがあること、世話をすることでその命がより輝くことを実感できたことは、これからの成長にきっとつながると思います。
来年、もしまた道端でカブトムシに出会うことができたなら、その時も迷わず連れて帰り、今回の経験を思い出しながら大切に育てたいと思います。


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